看護の仕事で子供と関わると言われると、最初に思い浮かべるのは小児科ではないでしょうか。確かに小児科の看護師はその代表とも言えますが、残念なことに少子化に伴い職場も減る傾向にあるようです。

しかし、小児科以外にも看護師として子供と関わる職場はあります。その中の一つに児童養護施設も含まれます。児童養護施設とは、児童福祉法で定められた福祉施設のことです。身寄りがなかったりと、事情は様々ですが、家族による養育が困難と判断された子供たちが共同生活を送っています。ただし、全ての児童養護施設に看護師が必要なわけではなく、求人数は少ないのが現状です。

ここで働く看護師は、子供たちの日ごろの健康管理や精神的なケア、施設の衛生管理などが主な仕事になります。どうしても精神的に不安定な子供が多くなりますし、発達障害などを持っている子もいるために、その方面の知識も必要となります。ですが、看護師といえども養育方面の仕事が多くなるのが特徴で、特に低年齢の子供が多い場合は保育士に近い仕事になるかもしれません。

とはいえ、子供が好きな人にはやりがいが多い職場になるのではないでしょうか。ただし、病院勤務よりも医療行為に携わることはかなり少なくなるので、医療スキルを磨くことは望めません。いつか病院に戻ろうと考えている人はスキルの面で不利になることもあるでしょう。そのため、児童養護施設に転職を希望する場合は、将来のプランもよく考えることが必要です。